「産業医紹介サービス」とは、企業の規模や課題に応じて、適切な産業医をマッチング・紹介してくれるサービスです。近年、産業医は法令対応に加え、実務的な相談や現場理解まで幅広い業務を求められるようになりました。そのため、自社に合った産業医を効率よく選ぶ手段として、産業医紹介サービスが注目されています。
本記事では、産業医紹介サービスの概要や費用相場、メリット・デメリット、比較時のポイントを解説します。
| 初めて産業医を選任する企業には、iCAREが提供する「Carely産業医紹介」がおすすめです。企業の業種や課題を踏まえて専門スタッフが産業医をマッチングし、選任後の運用までサポートします。隔月訪問やスポット対応などにも対応しており、初めての導入でも安心です。 ▶「Carely産業医紹介」の詳細を見る |
目次
産業医紹介サービスとは、企業の業種・規模・課題に応じて、適切な産業医の選定から契約・選任までを支援するサービスです。
従来は、地域の医師会や、健康診断を依頼している医療機関に相談する方法が一般的でした。しかしこの方法には、紹介できる医師が限られ、経験や得意分野まで考慮した選定が難しいという課題があります。
2015年のストレスチェック義務化、2019年の働き方改革関連法施行など、ここ数年で企業を取り巻く環境は大きく変化しました。「名義貸し状態」の産業医では法令遵守さえ対応が難しくなり、自社の課題に合った産業医とマッチングできる産業医紹介サービス経由での選任が主流になり始めています。
法令遵守だけでなく、実務面でも相談しやすい産業医を見つけたい企業にとって、登録されている多数の医師から選べる産業医紹介サービスは有効な選択肢といえます。
<補足:産業医の選任義務>
労働安全衛生法では、常時50人以上の従業員がいる事業場に産業医の選任が義務づけられており、選任すべき事由が発生した日から14日以内の対応が必要です。

選任・届出を怠ると罰則の対象となるほか、トラブル発生時に企業の責任を問われるリスクがあります。(参考:労働安全衛生法第13条、労働安全衛生規則第13条)
【関連記事】産業医とは?仕事内容や臨床医との違い、選任義務のルールを解説
産業医紹介サービスでは、産業医の紹介にとどまらず、選任前後の調整や導入後の運用まで幅広い支援を受けられます。ここでは、代表的なものを紹介します。
サービスの中心となるのが、各企業に合った産業医の紹介と選任のサポートです。登録されている産業医のなかから、企業規模や業種、求める専門性・経験などをふまえて候補者を選定してもらえます。
多くのサービスでは、事前面談の調整や条件のすり合わせ、契約手続き、選任に必要な書類準備まで幅広く対応してもらえるため、初めての選任でも安心です。
産業医紹介サービスは、企業と産業医の間に立つ調整役としても機能します。訪問日程の調整や業務内容のすり合わせなどの各種調整を代行してもらえるため、担当者の負担を軽減できるのが魅力です。
連絡が取りづらい場合のフォローや、認識の行き違いによるトラブル防止など、調整役がいると助かる場面は意外とあります。
産業医選任後の衛生委員会立ち上げなどの産業保健体制づくりを支援してくれるサービスもあります。産業医業務に必要な資料準備や、衛生委員会の立ち上げ・運営支援、法令対応や運用に関する相談などを依頼できます。
実務を進めるなかで生じる疑問点を専任スタッフに相談できるため、特に初めて産業医を導入する企業にとって心強い支援といえるでしょう。
産業医紹介サービスのなかには、健康診断やストレスチェックなどの産業保健業務を支援・代行するものもあります。健康診断の手配や結果管理、事後措置のフォローを産業医と連携して進められるため、実務負担を軽減できます。
また、ストレスチェックの実施から実施後フォロー、各種面談や記録管理を行うWebシステムの提供などを含むサービスもあり、産業保健活動を継続的に運用しやすくなる点が特徴です。
【関連記事】
産業医が担う健康診断の役割とは?実施前から就業判定・事後措置まで流れで解説
ストレスチェック後の産業医面談とは?高ストレス者の対応や流れを解説
産業医紹介サービスの費用は、契約時に発生する「紹介手数料」と、運用開始後に継続して発生する「月額費用」の2つで構成されるのが一般的です。それぞれの相場について解説します。
紹介手数料は、産業医が決定したタイミングで一度だけ支払う費用です。料金体系はサービスごとに異なりますが、相場としては年額の20〜30%程度、もしくは固定で10〜20万円前後の定額型が多く見られます。
産業医紹介サービスの月額費用は、産業医に支払う報酬が大半です。そのため、産業医の稼働時間やスキルに応じて報酬は変動します。相場は月1時間の場合、3〜5万円前後です。
なお、月額費用には、産業医との日常的な連絡・調整や書類作成や届出に関する事務サポート、担当者からの相談対応費などが含まれるケースが多く、サポート範囲によっても多少変動します。
【関連記事】
【完全版】産業医にかかる費用まとめ|報酬相場や追加料金が発生しやすいポイントまで徹底解説
ここでは、産業医紹介サービスを利用することで得られる主なメリットを4つ紹介します。
産業医紹介サービスでは、企業の業種・規模・課題をヒアリングしたうえで、「メンタルヘルス対応を重視したい」「現場巡視や安全管理を重視したい」といった要望に沿った産業医を提案してもらえます。
資格や経歴だけでなく、対応スタイルや過去の支援実績までふまえて選定してもらえるためミスマッチを防ぎやすい仕組みです。
医師との橋渡し役として、例えば下記のような助言をしてくれるケースもあります。
そのため、初めて産業医を選任する場合でも、準備不足で戸惑うことなく、産業医の専門性を活かしたやり取りがしやすくなるでしょう。
産業医と現場の調整に悩む場面でも、産業医紹介サービスがサポートできる場合があります。実際には、下記のような実務相談が寄せられています。
第三者として間に入ってもらえることで、担当者が一人で抱え込まずに済むのは大きなメリットです。
産業医紹介サービスを利用していると、産業医都合で契約を継続できなくなった場合にも代替の産業医を紹介してもらえます。
紹介会社が間に入ることで、万が一の際も産業医不在の期間をできるだけ短くしたり、これまでの活動内容を踏まえた引き継ぎを行ったりといった対応が可能です。
産業医紹介サービスを利用する場合、自社で直接産業医を探す方法に比べて、紹介手数料や月額管理費といったコストが発生します。
一方で、こうしたコストを承知のうえで紹介サービスを選ぶ企業は増えています。産業医の選定や契約にかかる工数を削減できるほか、選任や届出などの法令対応を確実に進められ、トラブルや急な交代時にも迅速に対応できるためです。
産業医探しにかかる時間や法令違反のリスクをふまえると、仲介コストは「手間とリスクを抑えるための費用」ととらえることもできます。社内で対応可能な範囲や必要な支援内容を整理したうえで、コストと得られる安心感のバランスを見極めることが重要です。
産業医紹介サービスは、支援の考え方や提供形態によっていくつかのタイプに分けられます。

ここでは代表的な3つのタイプについて、それぞれの特徴と向いている企業を解説します。
人材プール型は、多数の医師が登録されたデータベースの中から、条件に合う産業医を選定するタイプです。最大の強みはスピードで、急な退職が発生した場合でも、比較的短期間で産業医を選任しやすいのが魅力です。
一方で、登録医師の経験や専門領域には幅があるため、どの医師を選ぶかは企業側の見極めに委ねられます。紹介会社の提案を参考にしながら、面談を通じて自社との相性を確認することが欠かせません。
そのため、人材プール型は、できるだけ早く産業医を選任したい企業に向いているタイプといえます。
産業看護職付帯型は、産業医と保健師などの看護職が一部の役割を担うことで、費用を抑えやすいタイプです。単価の高い産業医の稼働を必要最小限にし、日常的な調整や準備を看護職が担います。
ただし、医師と直接やり取りしづらく、連絡や調整に時間がかかる場合があります。また、サポートの質は看護職の事務スキルや対応力に左右されやすい点も認識しておきましょう。
このように、産業看護職付帯型は、コストを重視する企業に向いているタイプといえます。
システム付帯型は、産業医の選任とあわせて、健康管理業務全体を支援するタイプです。健康診断結果やストレスチェック、面談記録などをクラウド上で一元管理でき、産業保健業務の効率化が期待できます。
一方で、付帯するシステムのなかには使い勝手が十分でないものもあるため、実務で無理なく運用できるかを見極めることが重要です。
システム付帯型は産業医紹介にとどまらず、健康管理業務全体を効率化したい企業に向いているタイプといえます。
なお、Carelyの産業医紹介では、産業医の紹介とセットで健康診断データの一元管理ができる「Carely健康管理クラウド」を無料で提供しています。

ここでは、産業医紹介サービスを比較する際、特に押さえておきたい3つのポイントを解説します。
まず確認したいのは、対応頻度や契約形態を柔軟に選べるかどうかです。企業によって、必要な産業医の関与度は大きく異なります。例えば、次のように成長フェーズや体制によってニーズはさまざまです。
| ◼︎まずは法令対応を最低限クリアしたい ◼︎毎月の面談や相談が必要 ◼︎研修や健康教育まで進めたい |
こうした違いに対して、「毎月しっかり対応」「最低限の隔月対応」など、段階的に選べるサービスであれば、無駄なコストをかけずに導入・継続しやすくなります。「今の自社にちょうど良い関わり方が選べるか」という視点で比較するのがポイントです。
導入実績は、産業医紹介サービスの信頼性や対応力を見極めるうえでの重要な指標です。実績が豊富な会社ほど、さまざまな業種・規模の企業を支援してきたノウハウが蓄積されています。
確認する際は、単なる契約数だけでなく、次のような点にも注目すると良いでしょう。
| ◼︎自社と近い従業員規模の企業への支援実績があるか ◼︎同じ業種や、似た課題への対応経験があるか |
実績は、想定外のケースが起きたときに、具体的な解決策を提示できるかどうかの裏付けでもあります。比較の際には、過去の事例や、どのような課題を解決してきたかを確認してみるのがおすすめです。
最後に確認したいのが、産業医を紹介した後のサポート範囲です。実務では、産業医選定そのものよりも、健康管理に関わる日常業務の負担が課題になるケースが少なくありません。
例えば、次のようなサポートが含まれているかによって、担当者の負担や運用のしやすさは大きく変わります。
| ◼︎産業保健体制の立ち上げや運用サポート ◼︎保健師や心理職など、専門職を含めた支援 ◼︎健康診断やストレスチェックの運用支援 ◼︎健康管理業務を効率化する仕組みやツールの提供 |
産業医紹介を「入り口」として、その後必要になった際に運用や体制づくりの支援まで受けられるのか、各サービスを比較しましょう。
ここでは一例として、Carelyの産業医紹介サービスにおける一般的な導入の流れを紹介します。

Carelyの産業医紹介サービスでは、要件整理から契約、選任手続きまでを一貫してサポートしており、お問い合わせから最短14日程度で業務を開始できるケースもあります。
地方拠点での対応や英語対応など、特別な要件がある場合は候補者選定に時間がかかることもありますが、自社で一から医師を探す場合と比べると、時間と手間を大幅に抑えられます。
産業医紹介サービスは、産業医の紹介にとどまらず、選任手続きや運用支援、健康管理業務までを含めてサポートしてくれる心強い存在です。費用は発生するものの、産業医選定や法令対応にかかる手間やリスクを抑えられる点を踏まえると、多くの企業にとって合理的な選択肢といえるでしょう。
サービスにはいくつかのタイプがあり、重視するポイントは企業の規模や成長フェーズ、社内体制によって異なります。「今の自社に必要な関わり方は何か」という視点で検討してみてください。
| 自社に合った産業医を選任し、法令対応から実務まで安心して任せたい企業には、iCAREが提供する「Carely産業医紹介」がおすすめです。相性を重視したマッチングと、選任後の継続サポートにより、成長フェーズに応じて産業保健体制の構築を支援します。 まずは法令対応から始めたい場合には、月額3万円から利用可能です。 ▶「Carely産業医紹介」の詳細を見る |
お問い合わせ・
資料ダウンロードはこちら
Contact